2017年4月23日日曜日

『ホイテ・ショー』2017年4月21日放送分 日本語訳

 皆様、お久し振りです。今回は、ドイツの諷刺報道番組の和訳に挑戦しました。

 
 『heute Show(ホイテ・ショー)』は、ドイツのコメディアンにしてジャーナリストで
あるオリヴァー・ヴェルケ氏が司会進行を務める、ドイツ国営放送ZDFの諷刺報道番組です。当該番組のアーカイブは、放送から3か月間は以下のサイトで無料配信されるようです。宜しければ、当ブログの訳文と照らし合せながらご覧下さい。

https://www.zdf.de/comedy/heute-show/heute-show-vom-21-april-2017-100.html

この記事を書いた訳者は、同番組内でなされている主張を必ずしも支持するものではありません。また、訳者の翻訳技術が未熟なため、誤訳が多々あるかもしれません。お気付きの際はコメントやツイッターのリプライなどでお知らせ下さい。ご指摘は優しくお願いします…。

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(拍手)

ヴェルケ
 こんばんは、ごきげんよう!有り難う御座います!有り難う御座います、『ホイテ・ショー』です。さて皆さん、急がせて下さい、もう時間がありません。第三次世界大戦勃発前最後の『ホイテ・ショー』にようこそ。ドナルド・トランプ氏と金正恩氏、二人の自己中心的な巨体坊やが、世界制覇を巡って闘っています…そう見えるんです。このところトランプ氏は自分を偉大な最高指揮官だと思っています。そして、金正恩氏は全ての肥満児童達が望むものを所望しています。親切と愛です。丁度、大きな軍事パレードが平壌でありました。そこでは北朝鮮人たちが最新の兵科を公開しました。例えば騎兵隊です。彼は馬を後で全て食べてしまいました。彼らはここで何時間も珍妙な行進をしなければならず、みんなトイレに行きたくて仕方がありませんでした。あらゆる警告にも拘わらず、金氏は早くもまたロケット実験をしました。付近にカメラはありませんでしたが、私たちがそれをあなた方のために一度調整し直すには労力がかかりました。正常に発火しなかったので、少し人が手を加えねばなりませんでした。ほんの少しの間、私たちはちょっとだけ…(爆発音)。そうしたら、それでもこうなってしまいました。だから、金氏の小さなポーランド式爆音花火はまだアメリカまで来ません。それでも、極めて危険な状況です。トランプ氏はこう迫ります。中国がこの問題を解決しなければ、その時は自分が何とかすると。同大統領は既に軍艦を派遣しています。

(VTR開始)

キャスター
 結局、航空母艦USSカール・ヴィンソンを囲む艦隊が北朝鮮沿岸へと進航することになりました。現在、同艦隊はもうオーストラリア西岸にいます。

(VTR終了)

ヴェルケ
 そんな航海は私も一度したことがあります。アジアでトランプ氏は早くも「オレンジ色の危険」と呼ばれています。金氏と対立しているトランプ氏。一方は地図が全く読めず、他方は空中で全てを爆発させるのが大好きです。

(VTR開始)

キャスター
 ですから北朝鮮はなおさらアメリカに迫ります。丁度初演されたこのミュージカルで、アメリカの西海岸は瓦礫と灰に覆われます。

(VTR終了)
 家族みんなで見られる素晴らしいミュージカルですね。最後の場面では金氏が爆発するロケットに乗って日が沈むところへ突っ込み、ブリトニー・スピアーズと結婚しました。とても素晴らしい、非常に美しいミュージカルです。10~20発の核兵器を狂人が手元に隠し持っています。幸運なことに、その輸送体制はゴミクズも同然です。そこに理性の薬のようなものはないのでしょうか?


(VTR開始、ロマンティックな音楽)

ナレーター
 お前は、ロケットをもう起き上がらせることもできないような、おデブでチンケな独裁者なのか?そうだとはいえない。今なら「金正恩」があるからだ(CM風の映像へとフェードイン)。朝鮮人参とパンダの睾丸エキスを配合した、即効性の権力者用薬剤。「金正恩」―剛健な者だけが発射できる(核ロケットと股間のロケットをかけているようだ)。危険性や副作用については人体実験を行い、薬剤師を殺して下さい。

(VTR終了、拍手)

ヴィルケ
 はい、全て終わりましたね。「eロケット機能障害」(ED(勃起不全)をもじったもの?)。また、ドナルド・トランプ氏はそうこうしているうちに戦争の悦びを知りました。先週、彼はアフガニスタンで大型爆弾を投下しました。「マザー・オブ・オール・ボムズ」です。そしてそのことはドイツの政治家たちからも称賛されました。称賛してはならない重大な誤りがです!もうすぐにそのようなことが毎度毎度起こるでしょう。何ら戦略も無しに、健康保険改革、対メキシコ防壁結婚記念日のド忘れ、何処かへの爆弾の投下などをして、彼が失敗したならば。彼は全て3秒で自分の意見を変えます。「時代遅れのNATO」というキーワードがそうです。

(VTR開始)

トランプ
 NATOは時代遅れです。古く、愚鈍で、杜撰です。

トランプ
 時代遅れだと申し上げました。そしてそれは、それは時代遅れなのです。

トランプ
 NATOは存在しますが、時代遅れだと私は申し上げたのです。

トランプ
 最近、NATOが時代遅れだと私は申し上げました。

トランプ
 時代遅れだと申し上げました。もはや時代遅れではありません。

(VTR終了、笑い声と拍手)

ヴィルケ
 そうして、これは次の行程へ進みます。「プーチン氏は私の友人です!」「私は彼を心底嫌っています!」ともかくも、シリアの子供たちを憐れんだトランプ氏は、シリアにあるこの空港を攻撃しました。ですから、もう子供達はそんなに気の毒な状況にはありません。そう、彼が子供たちを難民として国へ返そうとするくらいには。ですが、それは気の毒です。そういうわけで、トマホークがシリアへ向かいました。いや、シリアにいたんでしたっけ?

(VTR開始)

トランプ
 私たちは59発のロケットを発射しました。イラクへ向けてです。

インタビュアー
 それは、シリアへ向けてということですか?

トランプ
 あ、そうです…シリアへ向けてです!

(VTR終了)

ヴィルケ
 言った通りでしょう。

(拍手)

ヴィルケ
 では、もう教皇様よりも教皇的でいるのはやめましょう。シリアかアフガニスタンか。主題はイタリアです。さあ、今、大事件が起こっています。ドナルドさんのご子息エリックさんは、こうしたマヌケたちのお一人です。(写真を指差しながら)いずれにせよ、どちらがトランプの同腹の子なのかは私には見分けられません。今や彼は、実際にワシントンでズボンを身に付けているのが誰か暴露しました。イヴァンカ・トランプさんだとエリックさんはおっしゃいました。彼女は、巡航ミサイルをシリアへ輸送させた父親に似ていますね。冗談ではないですよ。イヴァンカさんと彼女のご主人はおそらくドナルドさんに最も大きな影響を持っています。つまり、戦争と平和に関する決定にです。彼女はこのところどうやら35歳の服飾デザイナーの女性と会っているようです。では、マティアス・マチュケさんによるホワイトハウスの映像へと切り替えましょう。マチュケさんは服飾問題とクソ厚かましい縁故主義を扱う『ホイテ・ショー』の専門家です。マティアスさん、それで、既にイヴァンカの影響は感じ取れますか?

マチュケ
 感じ取れる?あ、ごきげんよう!イヴァンカさんはそう、母親であり、娘であり、装飾デザイナーであり、軍事専門家であるだけでなく、才能あるインテリアデザイナーでもあるんです。ヴェルケさん、紹介します…ソーリー、ちょっと興奮してます。新しくイヴァンカさんによって楕円形のオフィスが造形されました。タター!(可愛く装飾されたホワイトハウスの内部が背景に現われる)

(拍手)

マチュケ
 おお神様、何て素晴らしく美しいのでしょう!いやあ、気分良くロケットを発射できるお部屋ですね。中ではもはや爆弾の犠牲者についてではなく、ファッションの犠牲者についてお話がなされます。(配達員が入場して)おや、何が来たんですか?イヴァンカ・コレクションから、原爆のキーが入った粋な目新しいトランクが届きましたよ。純正なサイの陰茎の革からできているんですよ、アハハハハハハ!(配達員がトランクを落とす)ひゃあ、憎たらしくそそっかしい奴め、どっか行きなさい。

ヴェルケ
 マチュケさん、今やイヴァンカさんは大統領の公式顧問で、ホワイトハウスに自分の事務室を持っています。ご主人のジャレッドさんはご自分の官庁も与えられました。これはやっぱり二重の意味で縁故主義ですよね。

マチュケ
 ええ、はい。縁故主義がお粗末だったら、彼女は成功です(?)。

(VTR開始)

トランプ
 私は縁故主義が好きです。これに対して何かを言う人々は子持ちじゃないのですよ。私は縁故主義が好きです。

(VTR終了)

マチュケ
 素晴らしい!子供のいないケツ穴どもだけが反対意見を述べるんですって。そう、例えば、中国の国家主席が客人としてやって来た際、イヴァンカさんは自分の小さな娘さんに中国語で歌を唄わせました。信じられませんが、その子は実に迅速に北京語を学びました。それを打ったらです(?)。まあいいですよ、やりがいがあります。今週に報道がありました。イヴァンカさんのコンツェルンは装飾品や鞄を全中国で販売できる独占権を得ているというのです。チャン!

ヴィルケ
 もう一度、最後の質問ですが、何で一介の服飾デザイナーが合衆国大統領に助言するんですか?どうして生死に関わる問題に口出ししても良いんですか?

マチュケ
 だったらどうして駄目なんですか?デブでナチのスティーヴ・バノンさんよりかは良いでしょう。全く、彼は着こなしが悪いんですよ。それに大統領はイヴァンカさんだけから意見を聞いているわけではないんです。ここからすぐ隣の部屋ではトランプさんがこの瞬間にも決断を下しています。北朝鮮を攻撃するか否かをです。また、他にも彼が全幅の信頼を寄せる顧問がいます(ワンちゃん登場)。メラニアさんの飼い犬であるスヌーピーです(ワンちゃんがYESを選択)。あら^~可愛い~!さあて、残念ながら戦争になります。

ヴィルケ
 残念です。マティアス・マチュケさんでした。紳士淑女の皆様、有り難う御座いました。

(拍手)

ヴィルケ
 もしスヌーピーがそんなことを望んだとしたら…。まあ、スヌーピーは外交政策に関する懸念を大統領よりも持っているんじゃないですかね。それでは、私がとても大好きなお題に移りましょう。

゛トルコ人について一度説明してくれ!”

ヴィルケ
 そうなんです、理解できないんですよ。こんなことがありました。エルドアンがやってくれました。近いうちに彼はトルコの独裁者になります。既に、辛くも51.4パーセントが賛成票を投じました。そうでなければ、トルコではこう言われます。彼は髭の長さで勝ったのだと。トルコは二つの陣営へ完全に分裂してしまいました。さて、当初の分析がこちらです。

(VTR開始、街頭インタビューの様子が映される)

女性
 エルドアンさんは良い人ですよ。

インタビュアー
 どうしてですか?

女性
 どうして?良いでしょ。

一般通過男性
 エルドアンはクソ!

(VTR終了、笑い声)

ヴィルケ
 一体、あの人はお母さんとどんなふうに話しているんですかね?それをまた、こう考察せねばなりません(?)。エルドアン氏は多数潜在する反対者を監獄へ拘置して収容し、中途半端なヨーロッパをナチスだと罵り、51.4だけにも拘わらず勝ったのです。負け犬!そう、これはまさにトルコの半分なのです。彼の論理からすれば、トルコ人の48パーセント以上は外国に操られたテロリストということになります。もしもエルドアンがコメディアンであったならば、私は熱心なファンになるでしょう。

(VTR開始)

エルドアン
 この国は民主的な選挙を実施しました。それは西洋の国がかつて全く経験したことの無いものです。

(VTR終了)

ヴィルケ
 こんなやつが私を殺すんですね、凄い。食器洗いが簡単かもしれないように、これには衝撃を受けています。ユルドゥルム首相は何ヶ月もそれを宣伝し、首相職は廃止されました。この熱狂は何処から来るのでしょうか。実に、エルドアンの追っかけたちは不気味に思えます。

(VTR開始、街頭インタビュー)

男性1
 エルドアンさんは比類無き人物です。彼以外に私にぴったりの人物はいません。

チェリク
 ようやく神様が降臨されたのです。そう、タイップ・エルドアンさんが降臨されたのです。

男性2
 エルドアンさんが勝ったんです!

男性3
 エルドアンさんは実に正しいお方です。

男性4
 エルドアンさんはおっしゃいました。「トルコへ帰って来なさい」と。僕はすぐにトルコへ帰りました。

男性3
 善良なお心です。

カラデニズ
 彼は多くの女性方がご存知であるところのお父さんであり、よく知られるところの善き夫です。また望ましいお婿さんでもあります。

(VTR終了)

ヴィルケ
 父であり、夫であり、婿であると。地方の田舎にはこういう人たちが沢山いますね。例えばアイフェルとか。

(笑い声と拍手)

ヴィルケ
 では、大きな議論をここで行いましょう。ドイツでエルドアン氏は60パーセント以上の賛成票を得ました。したがって、彼らの中から投票へ行った人たちがいるのです。人々のためのものとは何でしょうか?彼らと話さねばなりません。私の独土賛成者カメラは何処ですか?ああ、前にありました。ごきげんよう。君たちは何処か別の場所から、ドイツから民主制を手放したんだ。それに君たちの多くはそれを私たちドイツ人への罰だとも思ったね。君たちのアイドルであるエルドアンさんがここでは悪し様に描かれるからね。うん、その限りでは、私たちは決してトルコに住んではいないよ。君たちは君たちの国を崩壊させる選択をしたんだ。トルコ語で言おうか。君たちがもう台無しにしたんだ。お大事に!一度簡単にまとめて言わねばなりませんね。

(拍手)

(続く)
 


 



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