今日は富士総合火力演習の予行を観覧した。
朝から白く濃い霧が演習場に立ち込めたり、目の前で「ヒゲの隊長」こと佐藤正久氏の写真撮影会&名刺配布が始まるというサプライズがあったりと、様々なことが演習前に起こったが、最後まで楽しめた。
しかし、装備品の晴れ姿を収める写真がなかなか上手く撮れない。
スマホ撮影だから仕方無いところもあったのだが、やはり本物を現地で肉眼によって見ることは大事だ。
私の高校時代、団塊世代に当たる現代文の先生が「今時は桜を見て直ぐにバシャバシャとシャッターを押す人間が多いが、あれは間違っている。美しいものは肉眼で見るから良いんだ」というようなことを仰っていた。
老教師のこうした意見は「時代の波に乗り遅れた老害の負け惜しみ」と口汚く罵られることもあろうが、しかしながら重要な指摘を含んでいる。
音が聞こえるというのも理由としてあるものの、肉眼で見るのが良いからこそ、人々は現地へ集まる。
露骨に言ってしまうが、兵器は「人を殺す」ためのものであることが多い。
「人を殺す」ために特化することで結果的に生まれる「機能美」に、少なくとも私は魅了される。
いや、そのことに自覚的になれぬまま、兵器に魅了されている人間は少なくないだろう。
兵器は、意匠を伴わぬ芸術作品だ。
したがって、生で観るのはいいぞ。
0 件のコメント:
コメントを投稿